プロジェクトマネージャーから見た国内建築・建設業界の現状
- nakajima-llc
- 3 日前
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コロナ禍が事実上明けて数年、世界は過剰なインフレや各所での戦争、予想がつかない政治の動きなど非常に不安定で漠然とではあるが危機的な状況になだれ込んでしまった。経済活動が停滞しているという感じはないのであるが、全体的に前向きで楽観的な雰囲気はなく、大きな灰色の雲の下悶々と生きている感じがぬぐえない。
国内建築・建設業界といえば一種のバブルの様に案件だけは沢山あるが、建築コストの増加、人手不足、働き方改革による労働時間の低下、コロナを介しての若手教育の困難などが重なって「まわっていない」のが現状である。そんな中、現場はどうやって目の前の課題をクリアーしていかなければいけないかと言えば、一言でいって「あるもので何とかする」しかないのである。
色々な現場に出てみると、設計者、施工者、事業者側担当者など「プレーヤー」は揃ってはいるのであるが、野球でいえば監督がいないので、どうやってチームとして戦っていけばいいのか右往左往しているだけというケースが多い。そしてどのプレーヤーも責任を取りたくない、とばっちりは嫌だ、貧乏くじは引きたくないという感じで、目線を下げて嵐が過ぎるのを待っている感じである。小学校で難しい質問をする先生に、自分が当てられない様に存在を消しているかの様に。これでは野球の試合に勝てるわけがない。
各プレーヤーの能力の低さを嘆いたり、状況の理不尽さに悲観したりするのも分かるのであるが、どうやってこのプレーヤーでチームを成り立たせて、試合に勝つか?「負けたら俺が責任取るから、思いっきりやってみようよ」と勇気を持って言える監督が必要なのである。それがPMの役割になっていくのではと思う。
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